痛くない乳房ケアのBSケア®、 ベトナムの医療従事者にオンラインセミナーを実施
NPO法人BSケア
NPO法人BSケアは、赤ちゃんの母乳を吸う口の動きに倣って手を動かす「痛くない乳房ケア」BSケア®の技術を伝えるオンラインセミナーを、ベトナムの医療従事者向けに実施しました。
本セミナーは、JICAの「ベトナム国・枯葉剤/ダイオキシン濃厚汚染地区における低体重児の発育改善プロジェクト」の一環で行われました。WHOの指針にしたがって母乳育児の普及率を上げるため、ベトナムで母乳育児支援ができる医療従事者を増やすことを目的としたセミナーです。
受講した現地の医療従事者からは、「今まで持っていた母子のケアに関する知識とは違う新しい知識と技術を身につけることができた」と好意的な感想をいただきました。
■セミナー概要
現地対象者は、ベトナムの医療従事者約50名。2日に分けて行われました。講義形式はオンライン配信で、模型を現地に発送し実践練習を行いました。日本語で解説し、現地会場にてベトナム語に同時通訳されました。
【講師】
NPO法人 BSケア 理事長 寺田 恵子
NPO法人 BSケア 監事 浅野 美智留
【日時】
令和4年5月9日
日本時間 9:30~12:30/15:00~17:00
令和4年5月13日
日本時間 9:30~12:30/15:00~17:00
【開催形式】オンライン
【タイムスケジュール】
9:30~10:30 BSケアの基本の考え方
10:40~11:40 BSケアの理論
11:50~12:30 BSケアの実技とセルフケアの解説
15:00~15:40 模型を用いた実践練習
15:40~16:10 お母さんへのセルフケアと赤ちゃん人形を用いたBSケアの実践練習
16:10~16:40 BSケアの実践例
16:40~質疑応答 及びまとめ
■「ベトナム国・枯葉剤/ダイオキシン濃厚汚染地区における低体重児の発育改善プロジェクト」とは
本プロジェクトは,ベトナム戦争時に枯れ葉剤によって汚染された濃厚汚染地区の一つであるビンディン省フーカット県において,戦後40年以上経過した現在においても枯れ葉剤に含まれていたダイオキシン類の影響下にある低体重児の発育改善を現地の医療関係者等の人材育成を通して支援するものであり,ダイオキシンの影響を踏まえた母子保健活動が自立的かつ継続的に実施されることを目指し,城戸照彦金沢大学客員教授(本プロジェクト申請当時:医薬保健研究域保健学系・教授)の研究グループが3年間の予定で実施します。
■NPO法人BSケアとは
助産師を主とする母乳育児の専門家に対し、全国へ赴き、BSケア®(赤ちゃんの母乳吸啜メカニズムに基づく乳房ケア)の技の研鑽と質の維持向上を目的とした教育を、倫理的な態度・ケアリング姿勢を土台とし行っています。育児のスタートは母乳を与えることから始まります。赤ちゃんの癒しの吸啜によりその始まりが”幸せな思い”であることを願い、母乳育児を通して心身共に健やかに過ごせる社会の実現を目指します。