赤ちゃんの母乳吸啜メカニズムに倣って手を動かす
「母子に寄り添う癒しの乳房ケアです」

BSケアのBとSはBreastまたはBabyのBと、Babyが母乳を吸うSucklingのSです。この二文字は母乳育児支援の要であると考えています。

 赤ちゃんは乳首のみを吸うことで乳汁を飲み取っていき、それだけで乳房に起こるすべての現象に対応することができます。乳汁が滞っている場合や、乳管が詰まっている状況でも、解決に導いていくことができます。大切なお母さんの乳房はそれだけで癒されます。

 BSケアは、赤ちゃんが母乳を飲むだけでは乳房に現れた現象が癒されないときに、赤ちゃんに代わって乳房を癒す方法です。赤ちゃんの吸い方に倣ってケアを行うことから、一般的に行われている、 乳房全体を揉んだり動かしたりする概念はありませんので、あくまでも、赤ちゃんが母乳を飲むときに吸う“乳首”に行うケアです。

 BSケアの手のリズムは、母乳吸啜(ぼにゅうきゅうてつ)の二相性のリズム(NNS様のリズムとNS様のリズム)。そのリズムによる刺激をお母さんの脳に届け、ホルモン分泌を促し、必要な乳腺からのみ排乳することで、現象の解決を目指します。

さらに、BSケアでは、乳房のみにとどまらず心身両面を癒し、お母さんと赤ちゃん、家族にとっての幸せな母乳育児を支援したいと考えています。乳房に現れた現象の背景を心身の両面からとらえ、寄り添う姿勢を大切にしながら、お母さんを取り囲む環境(または社会)と向き合い、看護の基本姿勢であるケアリングの考えを大切にします。

そのような理由から、BSケアは乳房マッサージや乳房管理ではなくケア(Care)と表記しました。