自分でできる!痛くないおっぱいのお手当 「魔法のクチュクチュ」

痛くない乳房ケア:BSケア『赤ちゃんの母乳吸啜(ぼにゅうきゅうてつ)に基づく 乳房ケア』

BSケアは、赤ちゃんの母乳の吸い方に倣(なら)った乳房のお手当方法です。赤ちゃんの母乳吸啜とは、赤ちゃんが乳頭を口で含み、舌を動かして母乳を飲むことです。それだけで、お母さんのおっぱいに異変が起こった時に対処してくれるプロの技です。

しかしながら赤ちゃんに飲ませたくても飲んでくれない、吸い付けないなどのお悩みは、お母さんお一人では解消できません。そんな時に、この魔法のクチュクチュを試みてください。赤ちゃんにとって命綱の母乳ですから、赤ちゃんが母乳を飲むことがお母さんの乳房のお手当てになり、ケア(癒し)になります (^^)/

母乳育児は、赤ちゃんとの共同作業です。赤ちゃんは、生きるために必死に母乳を飲み取ろうという努力します。しかしながらそれがうまくいかない時には、赤ちゃんは、まるで母乳を拒否しているような仕草になることがあり、ストライキを起こしていると考えられていることもあります。でもその判断は大人側の勝手な判断かもしません。我々は、赤ちゃんはお母さんのおっぱいが嫌いな子はいないという前提から、嫌がらないで努力して飲もうとしている仕草であり、それが大人には嫌がっているような仕草に見えるだけだと信じています (^_-)-☆

手順:まずは、どんな状況でも、赤ちゃんが母乳に吸い付けるお手伝いが必要です。お母さん自身の手指で行う方法をご紹介しています。

以下の流れを参考にしながら、行ってみましょう。

1.手を石鹸で良く洗います。手のひらだけではなく、指先や手首までよく洗います。

2.片手でおっぱいを支え、もう片方の手の親指と人差し指をCの字にして、おっぱいに添えます。 手を添える所は、乳輪という乳首の周りに広がる色の濃い側の部分です。

3.クチュクチュ・クチュクチュというリズムで1秒に2回ほど の速さで乳首側に向かって指を動かします。手の方向は変えながら、30秒ほど行います。

4.次にその指を乳輪から乳首の付け根に移動します。

乳首を2本の指で摘まむようにクチュクチュ・クチュクチュと1秒に2回ほどの速さで指を動かします。 四方八方から指を置く場所を変えて、約2分間行います。 2分ほどしなくても乳首がフワフワになれば、それで終了です。 たったこれだけ!簡単なことです。

これだけで、赤ちゃんの吸い付き方や 吸わせた時の痛みは軽減します。そのあとに、赤ちゃんに吸わせてみましょう。

1. 赤ちゃんとお母さんは、身体をきちんと向かい合わせて 互いの胸がぴたりとくっついている状態で授乳を始めます。 赤ちゃんのからだと、お母さんのからだは平行ですか? お顔だけ横に向けられて首がねじれていませんか。

2.くわえる瞬間は、赤ちゃんが大きくお口を「あーん」と開いた時にお母さんの乳首の下側を赤ちゃんの下唇に 乗せるようにしてくわえさせます。


3.赤ちゃんのお首の後ろを、乳房とは反対側の手で支えてくわえさせると 口の中に深く入ります。頭を押さえつけないようにしましょう。

4.1分ほど経って赤ちゃんが乳首を上手に吸えていたら乳房と同じ側の手で支え直します。 赤ちゃんのお鼻がお母さんのお胸でふさがっていませんか。 指で隙間を作ってあげて、息をしている音を確認しましょう。

  5.お母さんは楽な姿勢で、できるだけ長く吸わせてください。母乳を飲むことで赤ちゃんが疲
  れるかもしれないな~と心配しないで、赤ちゃんが飲みたいサインに応じてゆったりとした気分
  で長めに与えましょう。いかがでしたか。赤ちゃんは上手に飲んでくれていますか?
  ここまでのお手当で、ほとんどが解消できるでしょう。

この手順を動画 「NPO法人BSケア セルフケア編」 「 NPO法人BSケア 赤ちゃんへの飲ませ方編」 の一般公開期間は終了致しました。

「魔法のクチュクチュ」リーフレットもご用意いたしました。以下をご覧ください。



印刷は、一度画像を保存してから行うと、A4印刷ができます。

参考文献 BSケア:基本の型「魔法のクチュクチュ」寺田恵子・浅野美智留 日総研出版  p107~ p120